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this night wounds time,

ーfrom dusk till dawn with =OyO=, daemon

しあはーとあたっく

40数名のクラスの内、半数以上がノンポリ (Nonpolitical) だろう。そして、その比率はそのまま
7クラスある学年全体にも通じるし、3学年全体にも共通のものに違いない。
だから、その遺りの半数が問題であるし、しかも、その半数の中の嗜好や意識のあり方が問題なのだ。それらの総てが対立軸となって、現れるのだから。

とは、いうものの、その半数、もしかしたらその2/3以上を占めているかもしれない、女子は単純なのだ。そしてそれと同時にやっかいなものを抱えている。
奴らときたら...。

という様な事を語り合ったのは、中学生当時のぼく達で、そのぼく達はというと、放送部の部室にいつもの様に、たむろって居たのだった。

放送部というのは、よくよく考えると不思議な存在で、教師達の意向を生徒達に伝達する宣伝機関であると同時に、生徒会 (Student Council) の外局の様な存在でもあり、そしてそれと同時に課外授業 (Private Lessons) のひとつである部活動 (Extracurricular Activity) の側面も併せ持っていた。
要するに、朝礼運動会 (Sports Day) の様な学校行事はてはPTAの会合 (Parent-Teacher Association) でも、生徒会 (Student Council) 会長選挙でも、昼休みの番組放送も、そのオーディオ周辺のスタッフ・ワークは総てひとつの放送部が担当していたのだ。
[これは今の学校でもそうなのだろうか。それとも、当時のぼく達の中学校だけの事なのだろうか]。
つまり、管理体制の一翼を担う走狗でもあれば、生徒の自主運営のでもあれば、オーディオ・マニア (Audiophile) やサウンド・エンジニア (Audio Engineering) や [場合によってはマスコミ] 指向の生徒の集団でもある。
しかも、ぼく達の様な文字通りの部外者も煩雑に立ち現れて、クダを巻ける様な溜り場でもあったのだ。
ぼく達は、主になけなしのこずかいで入手したLP (Long-playing Record Albums) やEP (45 rpm Gramophone Record) を持ち寄り、ここで聴いたり、貸し借りしたり、売買や交換の場として活用していたのだ。
それは本来、授業には不要の所持品として没収される怖れのあるLP (Long-playing Record Albums) やEP (45 rpm Gramophone Record) も、放送部で必要とされているという口実がありさえすれば、厄介な生徒指導の眼を忌避出来たから、だったのである。

さて、ハナシは冒頭に戻る。戻るけれども、このハナシは、当時既に終焉を迎えていた学生運動 (Student Activism) の様なハナシではない。
厳しい校則姦しい 生徒会 (Student Council) 規約をどう打破すべきか、という闘いは既に、ぼく達が入学する頃には終わっていた。理不尽で非合理で不条理なモロモロは未だに存在していたが、その代わりに抜け穴はいくらでもあった。
その代表例は、さっき書いた。放送部入用のレコードは、生徒指導に没収される事なく、学校への持参可能なのだ。

そうではない。そんなヤヤコシいハナシではない。
音楽のハナシ。
単純に音楽の趣味嗜好のハナシなのだ。

歌謡曲 (Kayokyoku) ファンは、はなっから相手にしていない。しかし、四畳半フォークは敵だ。
ジャズ (Jazz) やクラシック (Classical Music) 三昧は教師の中にはいたかもしれないが、ぼく達は聴く耳は持たない。
だからと言って洋楽ポップスならばそれでいいのかというと、ベイ・シティ・ローラーズ (Bay City Rollers) を認める訳にはいかない。あれはオンナコドモの聴くモノだ [と、当時コドモだったぼく達が断罪する]。
ぢゃあ、ぼく達の聴きたい音楽が正義なのか、というと心もとない。
だって、ぼく達が聴きたい音楽をここから全校に放送出来るのか、というとそういう訳にもいかないからだ。
放送部顧問から「ハード・ロック ( Hard Rock) は放送禁止」というお達しは厳命されている。
二年上の先輩がレッド・ツェッペリン (Led Zeppelin) の『移民の歌 (Immigrant Song)』をジングル扱いして放送したら、こっぴどく叱られたと言う話だ。
ビートルズ (The Beatles) やカーペンターズ (Carpenters) はお構いなしだった。ローリング・ストーンズ (The Roklling Stones) やザ・フー (The Who) はここにいるみんなが未体験だった。だからと言って、キッス (KISS) やエアロスミス (Aerosmith) はダメだろう。

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ぢゃあ、クイーン (Queen) は?

マイ・ベスト・フレンド (You're My Best Friend)』や『キラー・クイーン (Killer Queen)』は、去年、先輩達が何回も放送していた。あの『輝ける七つの海 (Seven Seas Of Rhye)』は、何故かお咎めなしだった。

でも、さぁ、奴らってオンナコドモが聴くようなもんだぜ。クラスの女子にはウケるかもしれないけどさぁ。
と、放送部員でもないくせに、この狭い部室にいりびたっているぼく達は、昼休みに何度ともなくだべって居たのであった。

そして二年の秋。
三年生が高校受験で部活動を引退した。名実共に放送部の運営権を手中にいれたぼく達は、月一の昼休み、特別番組の放送を開始する事にした。
第一回は無難な路線でアバ (ABBA) の特集。来月はクイーン (Queen) 特集の筈だった。
選曲はあえて『炎のロックンロール (Keep Yourself Alive)』や『ブライトン・ロック (Brighton Rock)』をぶつける...の筈だったのだが...。
[掲載画像は、『ブライトン・ロック (Brighton Rock)』や『キラー・クイーン (Killer Queen)』収録の『シアー・ハート・アタック (Sheer Heart Attack)』。1974年発表のサード・アルバムである。]

次回は「」。

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