2017.07.07.11.09

Achoo

あついものに指先がふれた途端、思わず耳朶をはさんでしまう。それは、身体の中でそこが一番、温度がひくいからだ。
そう、おそわった記憶はきみにはないのかい。

だから、ある日あるとき、きみは火傷しそうな羽目におちいる。そうしておもわずしらず、自身のゆびが自身の耳朶をつまんでいることにきづく。
そうして得心するんだ。
ああ、やっぱり。あのときのおしえはただしかったんだ、と。

だけれども、いいかい。
冷静になっておもいだすんだ。一体、どちらがさきだったのだろうか、と。

耳朶をつまんでしまったそのときに、そんな知識をしったのか。
それとも、そんな知識があるばっかりに耳朶をつまんでいるいまの自分があるのか、と。

条件反射ということばはある。
では、その条件というのは、一体いつ、どこで、だれによってしこまれたのか。

ほとんどの場合、あとさきがぎゃくになろうと、前後の辻褄があわなかろうとも、関係はない。
きみの指先が火傷をおわなければそれでいい。

だがときに、そんな些細な記憶と体験の逆転が、ひとを不幸にしかねない。

それでもかまわないというのならば、ほらそこに、しゅんしゅんとわいている薬缶がある。
早速、ためしてみたまえ。

[the text inspired from the song "Achoo" from the album "Propaganda" by Sparks]

images
the single for the song "Achoo" by Sparks

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