2016.10.11.12.33

えんたーぷらいず

その日、ぼくは買ってきたばかりの航空母艦 (Aircraft Carrier) のプラモデル (Plastic Model) と格闘していたのだった。

その箱絵 (Box Art) には、世界初の原子力航空母艦 (Carrier Vessel Nuclear) と謂う文字が躍っていた筈だ。
今のぼくならば、プラモデル (Plastic Model) を購入し製作する際にも、その実物の機能や装備や歴史的な意義等を念頭に置くのかもしれないが、当時のぼくにはそんな意識は毛頭ない。外観の格好よさだけが選択と購入の唯一の基準だ。もしかすると箱絵 (Box Art) の印象だけなのかもしれない。所謂、ジャケット買い (Buying Because Of The Cover) はその当時から、なのだ。
もしも仮に、それ以外にあると謂えば、もうTV番組や週刊誌に登場するキャラクターや彼等が駆使する秘密兵器はもういいだろう、と謂う事くらいだろう。当時のぼく、小学校低学年のぼくには、そんな背伸びは当然の事なのだ。

エンタープライズ (USS Enterprise, CV-6)) と謂う航空母艦 (Aircraft Carrier) の名前は映画『トラ・トラ・トラ! (Tora! Tora! Tora!)』[リチャード・フライシャー (Richard Fleischer)、舛田利雄 (Toshio Masuda)、 深作欣二 (Kinji Fukasaku) 監督作品 1970年制作] で知った。
映画の中でも、実際にあった真珠湾奇襲攻撃 (Attack On Pearl Harbor) [1941年] にも、その戦闘には参加していない。しかし、戦闘シーンには一切関わってはいないが、その映画の影の主役とも謂うべきものだ。
それは家族でその映画を観た後に父が語ってくれた事でもあるし、その後に体験したアニメ番組『アニメンタリー 決断 (Animentary : Ketsudan)』[1971日本テレビ放送網系列放映] で描かれた太平洋戦争 (Pacific War) の物語を観るだけでも理解出来た。

つまり、もし仮に、真珠湾奇襲攻撃 (Attack On Pearl Harbor) の際に、エンタープライズ (USS Enterprise, CV-6) を含む航空母艦 (Aircraft Carrier) が真珠湾基地 (Naval Station Pearl Harbor) に停泊していたら、後の戦況は如何なモノになったのだろうか。
もし仮に、真珠湾奇襲攻撃 (Attack On Pearl Harbor) の再攻撃を第一航空艦隊司令長官 (Commander-in-Chief Of The First Air Fleet) である南雲忠一海軍中将 (Admiral Chuichi Nagumo) が決断していたら、真珠湾基地 (Naval Station Pearl Harbor) には帰港したばかりのエンタープライズ (USS Enterprise, CV-6) に遭遇したのかもしれないし、となると、その場合の戦果は如何なモノになっていたのだろうか。

既にここに綴ってあるのだけれども、南雲忠一海軍中将 (Admiral Chuichi Nagumo) をその映画では東野英治郎 (Eijiro Tono) が演じた、そのキャスティングの妙と謂うモノは、とてもとても味わいぶかいのだ。

そんな事までも考えながら当時のぼくがそのプラモデル (Plastic Model) を製作していた訳はないだろうが、ぼくにとってのエンタープライズ (USS Enterprise, CV-6) と謂う航空母艦 (Aircraft Carrier) は、そんな存在だったのだ。

だけれども、いつしか自身の誤謬に気づかされる。

今、作っているのは、原子力航空母艦 (Carrier Vessel Nuclear) なのだ。真珠湾奇襲攻撃 (Attack On Pearl Harbor) のあった当時に、原子力 (Nuclear Power) で航行する船舶がある筈もない。原子爆弾 (Atomic Bomb) が広島 (Hiroshima)長崎 (Nagasaki) に投下されるのは1945年、もっと後の事だ。あれで戦争が終わるのだ。

ぼくは混乱した。
そう謂えば、TV番組『宇宙大作戦 (Star Trek)』 [19661969NBC制作 / 19691970日本テレビ放送網系列放映] に登場するのもエンタープライズ (USS Enterprise NCC-1701) と謂う。
あの宇宙艦 (Starship) は、この [どの?] 航空母艦 (Aircraft Carrier) にちなんだ名前なのだろうか。

そう謂えば、アニメ番組『宇宙戦艦ヤマト (Space Battleship Yamato)』 [1974日本テレビ放送網系列放映] もそうだ。あれに登場する宇宙戦艦 (Space Battleship) は、戦艦大和 (Battleship Yamato) にちなんだ名前だ。いやいやそれだけぢゃあない。あの宇宙戦艦 (Space Battleship) は戦艦大和 (Battleship Yamato) の名を引き継がなければならない、のっぴきない理由が物語の設定上あるのだ。
それに第一、ぼくがエンタープライズ (USS Enterprise, CV-6) で混乱している際には、そのアニメ番組は制作されていない。
時系列に殉じれば、ぼくがプラモデル (Plastic Model) を製作してから数年後の放映なのだ。

ただ、仮に、ふたつのSF作品が、現実に存在する航空母艦 (Aircraft Carrier) の名称を引き取って架空の宇宙艦 (Space Ship) の名称としたとしても、何故、太平洋戦争時の航空母艦 (Aircraft Carrier) とその戦後の原子力航空母艦 (Carrier Vessel Nuclear) が存在しているのだろうか。
その謎を解明する手がかりはなかなか入手出来なかった。

船舶に、歌舞伎 (Kabuki) や落語 (Rakugo) と謂った古典芸能 (Theatre Of Japan) の世界と同様、襲名 (Shumei : Succession To Somebody's Name) と謂う命名法があるのを知ったのは随分と後の事なのである。

images
映画『007 黄金銃を持つ男 (The Man With The Golden Gun)』 [ガイ・ハミルトン (Guy Hamilton) 監督作品 1974年制作] では、ビクトリア・ハーバー (Victoria Harbour) に沈没しそのまま放置されているクイーン・エリザベス号 (RMS Queen Elizabeth) [19401975年] が英国秘密情報部 (MI6 : Military Intelligence, Section 6) の秘密基地として登場するが、当時既にクイーン・エリザベス2世号 (RMS Queen Elizabeth 2) [19692008年] は就航していたし [マイク・オールドフィールド (Mike Oldfield) はその客船を主題としたアルバム『クイーン・エリザベスII世号讃歌 (QE2)』を1980年に発表している] 現在就航しているのは3代目のクイーン・エリザベス号 (MS Queen Elizabeth) [2010年〜] なのである。
[上掲画像は映画『007 黄金銃を持つ男 (The Man With The Golden Gun)』の1シーン。こちらから。]

次回は「」。

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