2016.07.29.08.32

Delete

ひとめをしのんでしのびこみ、その女はけしていたのだった。

彼女に非があるわけではない。むしろ被害者だ。
だけれども、彼女はきんじられた場所にいくしかない。そこに悪意にみちたことばがつらねられているからだ。それを放置しておけば、やがてはおのれとおのれの周囲に禍根がのこる。
だから彼女は、あえて危険をおかしているのだ。

本来ならば、もうひとりの当事者にたすけをもとめるべきかもしれない。
だがそれが彼女にはできない。
なぜならば、それは発端をつげることだ。加害者がだれであるかをあかすことだ。
そして、それこそがみずからをおとしめることになる。
その結果、いままできずいてきた成果が一瞬にして水泡にきす。

やるべきことはきわめて単純だ。
だが、彼女みずからがそうせねばならぬ由縁は、けっして一筋縄のものではなかった。


[the text inspired from the song "Delete" from the album "Hills End" by Dma's]

images
the single for the song "Delete" by Dma's

関連記事

theme : 今日の1曲 - genre : 音楽

a song for you | comments : 0 | trackbacks : 0 | pagetop

<<previous entry | <home> | next entry>>

comments for this entry

only can see the webmaster :

tackbacks for this entry

trackback url

http://tai4oyo.blog108.fc2.com/tb.php/2072-fcccedee

for fc2 blog users

trackback url for fc2 blog users is here