2016.07.15.11.39

Black Night

その惑星には、みっつの時間帯があった。
昼と夜、そしてもうひとつの夜だった。

もうひとつの夜、その惑星のことばをそのまま翻訳すれば夜夜となるだろうか。真の闇にとざされる時間だ。

その惑星の属する星系と、その惑星の従えるいくつもの衛星がおりなす奇妙な時間だ。
昼は、我々のしる昼と左程かわらない。
夜は、地球の高緯度地域にみられる白夜にちかいだろうか。薄明のときだ。
それは、地上にいくつものぼる衛星からのひかり、我々のことばでいうと月光のせいだ。夜空にいくつものぼる月からのひかりは強く、我々の感覚でいえば、夜とは名ばかりのなのだ。

しかし、時として、一切、衛星がひとつのこらずのぼらない時がある。その時間を彼等は夜夜とよんでいるのだ。

夜夜の時間がいつおとずれるのか、だれにもわからない。そして、ひとたびおとずれた夜夜がいつはてるのか、これもだれにもわからない。
それだから、彼等は夜夜を忌み、特別な時間としてすごす。
彼等の宗教、彼等の信仰のほとんどは、夜夜からはぐくまれたのだ。

[the text inspired from the song "Black Night" from the album "In Rock" by Deep Purple]


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