2016.06.10.10.31

Whatever She's Got

くらい谷底のようなはきだめにうずくまってふとみあげれば、ほんの一隅に、星がひとつみえたのだった。

だからといって、それがすくいになるわけもない。はらのたしにも、だ。
ただ、なみだがあふれてとまらない、そのいいわけになるだけだ。

あの日から、ふたりのみちがかわったのだった。おれはころがりおちるばかりで、やつの順風満帆からみれば、すくいようもないほど、なさけないものだ。

一方がうしないつづけているのならば、他方は勝利のおたけびをあげるばかり。
そして、あいつがすてさるものをおれがおおあわてでひろいにはしるという寸法だ。
ひろったところでたかがしれている。やつがほねまでしゃぶりつくしたそののちのものさ。一夜をすごすことすらできない。だからといって、それをみすごすこともできやしない。
おちぶれるとはこういうことなのだ。

のろっても無駄。
ひとおもいにころすこともできやしない。
だけれども、たすけをもとめるほど、おちぶれてはいないはずさ。

しかも、みずからをあやめる気もさらさらない。

それをしんじて、そらをあおぐ。
星がみえるのならば、きっと大丈夫だろう。
そう、いいきかせるしかない。

さっきとちがういいぶんだが、それをとがめるやつもいないだろう。
おれだけだ。
おれだけが不問にしてしまえばいい。

うらみがましいめつきで、あいつにものごいする気がないのならば、なおさらだ。

[the text inspired from the song "Whatever She's Got" from the album "I'm A Fire" by David Nail]


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