2016.05.13.11.19

Soup

その国の食事はさわがしい。食器が音をたてるのをだれもいとわないからだ。
とめるものもまずしきものもたっときものもいやしきものも、おおきなおとをたててくらいにくらう。

その国は大国に四周をかこまれたちいさな国で、他の各国ではそんな食事作法はけっしてよろこばれるものではない。むしろ、積極的に嫌われる。
つまり、その国だけにある独特な作法なのである。

なぜ、そんな作法がその国にだけまかりとおっているのか、それには諸説がある。

その国の歴史をひもとけば、それは階級闘争にあけくれてばかりだ。だから、下の階級の、身分のいやしいものがつねに王となり、かれらの下賤なマナーが王宮にまでそのままはいりこんだ。そんな解釈もある。

だが、だれひとり、そんな仮説はしんじない。国民がしんじているのはもっと英雄的でもっとロマンティックなものなのだ。

残念ながら、それをここでつぶさにかたるわけにはいかない。ぼくのもっとも苦手とするような話だからだ。興味があるのならば、その国で発表された文学や映画にあたればいい。
そんなゆめみがちの人々がすむ国なのだ。
食事作法だけが雑然とした現実主義が横行しているというわけさ。

その国の晩餐会、しかも国賓をまねくおおがかりなものほどさわがしいのはいいとして、それをそのまま外交先でも披露するのはどうしたものかな。
自国の文化や文明をあいし、それにほこりをもっているとしても、郷に入っては郷に従えに相当することばが、その国にもないわけではないのだ。

[the text inspired from the song "Soup" from the album "Soup" by Blind Melon]

images
from the live album "Live At The Palace", the song "Soup" by Blind Melon

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