2015.07.17.10.45

Blue Murder

おれの足許にやつがたおれている。
突然のできごとだった。

ころしたいとおもったのは、かぞえきれないほどだ。
にくんでいた。うらんでいた。
つまり、のぞみどおりの、念願がかなったってわけだ。

この掌がおれをなぐることもなければ、この脚がおれをけることもない。
かおをみればおれへの悪態しかでてこないそのくちも、いまはただの空洞だ。
ざまあみやがれ。

おれをおもいどうりにできるとずっとおもっていたのだろう。
おれを自由自在にあやつれるとおもっていたのだろう。
てめえのはらからとびでたそれは、完全に自身のものだとおもいこんでいたんだろう。
莫迦じゃねぇのか。

いつもこいつにやられていたことをひととおり、やりかえしたっていいんだ。
だが、はきかける唾ひとつでやしない。

おどろきのあまりにみひらかれたままの眼、ぽっかりとあいたくち、さっきまで掌にしていた包丁は、てめえのはらにつきささったままだ。

いきはさっきからあらいままだ。
と、同時にこみあげてくるものがある。

つけっぱなしのラジオのおとがまた、みみにとびこんでくる。
もとはといえば、こいつのせいだ。
つまらねぇ音楽。

あたり一面、血飛沫でまっかなはずだが、おれの眼にうつるのは暗澹としたものしかない。

[the text inspired from the song "Blue Murder (Boy Cried Wolf)" from the album "Boy Cried Wolf" by The Feeling]


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