2015.06.05.09.45

Vivid

そのちいさな容器のなかでは完全な生態系が維持されていた。

この惑星に生命が誕生するはるかなむかし、かつてその星にはぐくまれていたいきものたちだ。
それがこのちぽっけな容器にあるとは、きみたちにはしんじがたいかもしれない。
だが、いきとしいけるものすべてが、われわれとおなじとはかぎらない。
この惑星にだって、きみたちにはかんがえもおよばないような巨大な生物もいれば、その反対の極小の生物だっている。
掌をひろげてみたまえ。そこはまったく無の空間か。

わたしの掌にするちいさな容器のなかにも、おそらく無限の知的生命がいき、くらしているだろう。
そこでどんな文明がきずかれているのか、それはもう想像するしかない。それ以前にかれらがどのようなすがたかたちをしているのか、それすらも検討はつかない。

だが、かんがえてもみたまえ。我々も数少ないいきのこりだ。大戦と乱開発、そのはてに我々は滅亡への道をはしるだけだった。

救済の掌をさしのべたのがかれらだった。かつての我々ならば神とよんだかもしれない。かれらの庇護下にあっていまの我々はある。

かれらをみたものはだれもいない。聖書の叙述にしたがえば、かれらは我々とまったくおなじすがたをしているはずだ。
だが、これも想像でしかない。

さあ、かれらに祝杯をささげようではないか。

そのおとこはそういって掌にした瓶のふたをあけ、一気にのみほした。

[the text inspired from the song "Vivid" from the album "Twisted Tenderness" by Electronic]

images
the single for the song "Vivid" by Electronic

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