2015.02.15.11.23

『ライブ・イン・ジャパン (LIVE AT THE BUDOKAN)』 by イアン・ギラン・バンド (IAN GILLAN BAND)

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この作品を聴く以前に、イアン・ギラン (Ian Gillan) が所属していたバンド、ディープ・パープル (Deep Purple) のライヴ・アルバム『ライヴ・イン・ジャパン (Made in Japan)』 [1972年発表] は既に体験していたし、そのバンドは既になかった。彼が所属していたそのバンドから脱退した理由のひとつであるバンド内での確執の一方の当事者、リッチー・ブラックモア (Ritchie Blackmore) は自身のバンド、レインボウ (Rainbow) でのライヴ・アルバム『オン・ステージ (On Stage)』 [1977年発表] も、同時期にぼくは聴いていた。
時代はパンク (Punk) 〜ニュー・ウェイヴ (New Wave) 直前であって、その最初期に登場したバンド〜アーティストの作品の幾つかは既に耳にしていた頃だ。

多分、イアン・ギラン・バンド (Ian Gillan Band) としての前作『スキャラバス (Scarabus)』 [1977年発表] をどこかで聴いていたのだろう。そのタイトル曲『スキャラバス (SCARABUS) 』が格好良くて、だからと謂ってその収録作を買おうか買うまいか逡巡している内に、そのライヴ音源を収録した本作が発表されたと、記憶している。
当時は、大物バンドや実力派バンドがこぞってライヴ・アルバム (Live Album) を発表していた時季で、彼らの代表曲を聴きたければ、名盤と評される作品よりもライヴ・アルバム (Live Album) を入手した方が効率が良かった。
それに第一、ライブ・アルバム (Live Album) ともなれば、各楽曲でのソロ・パートが長尺のモノになる可能性が高いから、演奏面や技術面で秀でたバンドに関しては、スタジオ作以上に、聴き応えがあるモノだったのだ。

この作品がぼくの手許にあるのは、おそらくそんな理由で、リッチー・ブラックモア (Ritchie Blackmore) が嫌いなせいでも、彼のバンドのリード・ヴォーカリスト、ロニー・ジェイムス・ディオ (Ronnie James Dio) が嫌いなせいでもない筈だ。
うん。確かに当時のぼくのフェイヴァリットなギタリストはジェフ・ベック (Jeff Beck) だったけれども、アルバム『オン・ステージ (On Stage)』 [1977年発表] と同時季のライヴ・パフォーマンスがNHKヤング・ミュージック・ショー (Young Music Show)』でオン・エアされた際 [後のDVD『ライヴ・イン・ミュンヘン (Live In Munich 1977)』] にロニー・ジェイムス・ディオ (Ronnie James Dio) のステージ・パフォーマンスにひいてしまった事はあったけれども、それはアルバム『オン・ステージ (On Stage)』 [1977年発表] を買わなかった理由であって、本作品を購入する直接的な動機である訳ではない。

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だから単純に楽曲『スキャラバス (SCARABUS) 』のライヴ・パフォーマンスを聴きたいからこそであって、本作品の半年後に発表された『ライヴ・イン・ジャパン Vol. 2 (Live At The Budokan vol. 2)』 [1978年発表 上記掲載画像左] には見向きもしなかったのも、今となっては合点が行く。
ライヴ・イン・ジャパン Vol. 2 (Live At The Budokan vol. 2)』 [1978年発表] には、イアン・ギラン (Ian Gillan) のディープ・パープル (Deep Purple) 在籍時代の代表曲『チャイルド・イン・タイム (Child In Time)』や『スモーク・オン・ザ・ウォーター (Smoke On The Water)』や『ウーマン・フロム・トーキョー (Woman From Tokyo)』の再演が収録されていたし、実際にオン・エア等で度々聴く事も出来たけれども、ぼく自身の物欲が動く事はなかった。
単純な話、当日、東京武道館 (The Budokan Hall) に詰めかけたファンへのサービス以上のモノでもなかったし、演奏している側も懐メロ的な意識しかない様な演奏だ。第一に、このアルバム『ライヴ・イン・ジャパン Vol. 2 (Live At The Budokan vol. 2)』 [1978年発表] は日本国内限定で発売された作品だから、意図するモノも極めて明確なのだ [猶、現行では上記掲載画像右の様にふたつの作品、アルバム『ライヴ・イン・ジャパン Vol. 1 (Live At The Budokan vol. 1)』 [1978年発表] とアルバム『ライヴ・イン・ジャパン Vol. 2 (Live At The Budokan vol. 2)』 [1978年発表] をコンパイルしたアルバム『ライブ・イン・ジャパン (Live At The Budokan)』として発売されている]。

むしろ、イアン・ギラン (Ian Gillan) の過去の楽曲よりも、当時の今である楽曲群の方が、単純に格好いいし、演奏する側もちからが入ったモノに聴こえるのだ。
そおゆう意味で、ぼくにとってはアルバム『ライヴ・イン・ジャパン Vol. 1 (Live At The Budokan vol. 1)』 [1978年発表] だけで充分な作品と謂えるのかもしれない。

ハード・ロック (Hard Rock) 〜ヘヴィ・メタル (Heavy Metal) 云々と謂うよりもむしろ、ジャズ (Jazz) 〜フュージョン (Fusion) の色彩や影響の方が強い様な気がする。
イアン・ギラン (Ian Gillan) 本人としてはディープ・パープル (Deep Purple) 色を払拭したいという意思があったのかもしれないが、彼自身にはそれが出来なかった。ふたつのライヴ・アルバムを発表した1978年にはキーボード (Keyboards) 担当のコリン・タウンズ (Colin Towns) 以外のメンバーを一新し、ギラン (Gillan) と謂うバンドの名称の許で、ハード・ロック (Hard Rock) ~ヘヴィ・メタル (Heavy Metal) へと回帰してゆく。
だから、もしも仮に、その時に脱退したメンバー [レイ・フェニック (Ray Fenwick : g)、ジョン・ガスタフスン (John Gustafson : b)、マーク・ナウシーフ (Mark Nauseef : dr)] が新たなヴォーカリストを得て新バンドを結成したら、かなり面白いバンドが誕生したかもしれないが、それはあくまでももしもの話でしかない。結局、イアン・ギラン (Ian Gillan) と謂うブランドを活かす為に掻き集められたセッション・ミュージシャン (Session Musicians) でしかないのだ。

だからと謂って、イアン・ギラン (Ian Gillan) 自身がハード・ロック (Hard Rock) 〜ヘヴィ・メタル (Heavy Metal) どっぷりのヴォーカリストと断言するのも憚れるモノがある。いや、現実の彼の経歴を追えばそう断言せざるを得ないのだが、例えばディープ・パープル (Deep Purple) 加入直後のアルバム『ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ (Concerto For Group And Orchestra)』 [1969年発表] での彼をみると、本質はもっと異なる指向を秘めたシンガーだったのかもしれないなぁ、と思えたりもする。そこで聴かれる彼の歌唱は甘い豊かな色彩を帯びたモノだからだ。

それだからこそ、本作収録曲の『嵐のスーパー・マシーン (Twin Exausted)』等が、ディープ・パープル (Deep Purple) の代表曲『ハイウェイ・スター (Highway Star)』のセルフ・パロディ (Self Parody) の様に聴こえて仕様がないのだ。

ものづくし(click in the world!)148. :
『ライブ・イン・ジャパン (LIVE AT THE BUDOKAN)』 by イアン・ギラン・バンド (IAN GILLAN BAND)


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ライブ・イン・ジャパン (LIVE AT THE BUDOKAN)』 by イアン・ギラン・バンド (IAN GILLAN BAND)

”君は体験したか、I. G. B.の熱い衝撃波を……”
'779月22日東京武道館において1万余の観客を興奮のるつぼに巻き込んだ、鋼鉄 [はがね] のロック・ヴォーカル、イアン・ギラン率いるI. G. B.の完璧なライヴ。全世界に先がけで発売するI. G. B.初のライヴ・アルバム。

SIDE 1
1. 銀色の嵐 (CLEAR AIR TURBULENCE) (12' 56")
 (Gillan, Fenwick, Gustafson, Towns, Nauseef) Clear Air Music
2. マイ・ベイビー・ラヴズ・ミー (MY BABY LOVES ME) (8' 12)
 (Gillan, Fenwick, Gustafson, Nauseef) I. G. B. Music
SIDE 2
1. スキャラバス (SCARABUS) (5' 32")
 (Gillan, Fenwick, Gustafson, Towns, Nauseef) Clear Air Music
2. マネー・レンダー (MONEY LENDER) (10' 56")
 (Gillan, Fenwick, Gustafson, Towns, Nauseef) Clear Air Music
3. 嵐のスーパー・マシーン (TWIN EXHAUSTED) (5' 10")
 (Gillan, Fenwick, Gustafson, Towns, Nauseef) Clear Air Music

<歌と演奏>
イアン・ギラン・バンド IAN GILLAN BAND
<プロデュース>
I. G. B.
<メンバー>
イアン・ギラン:リード・ヴォーカル
レイ・フェニック:ギター、ヴォーカル
ジョン・ガスタフスン:ベース、ヴォーカル
コリン・タウンズ:キーボード、ヴォーカル
マーク・ナウシーフ:ドラムス、パーカッション

Produced by I. G. B.
I. G. B. is Ian Gillan - Vocal,
Ray Fenwick - Guitars & Vocal,
John Gustafson - Bass & Vocal,
Colin Towns - Keyboards & Vocal,
Mark Nauseef - Drums & Percussion

Recorded live at the Budokan Hall, Tokyo, September 22nd 1977
with the Tamco Recording Mobile
Engineered by Kenji Murata assisted by Hitoshi Matsubara
Mixed by Paul 'Chas' Watkins at Kingsway Recorders Ltd London
Mstered by Yoshiaki Hirasawa at Toshiba EMI, Tokyo.
Co-ordinated by Yoichi Kikuchi, Ken Nishimura
Photographed by Kinji Miyazaki
Cover designed by Jean Namisato

Special Thanks to :
Pete Frohilich, Colin Goodacre, Gerry Black, Tats Nagashima, Seijiro Udo, Tera, Ishi, Tack, O. Yoshi, Moon, A. Yoshi, Udo Artists Inc., Hibino Sound Inc., Kyoritsu Shomei, Tamco Co. Ltd., Noboru Takamiya, Ko Ueno, Isao Atsumi, Take Shyukuya, Tamukatsu, Kei Ishizaka, Kobaso, Nao, Sho, Moto and all involved in this recording.

(P) 1978 Island Records Ltd.

ぼくの所有している日本盤LPでは、『☆イアン・ギラン・バンド』 [松村雄策 (Yusaku Matsumura)] と『☆曲目解説』 [渋谷陽一 (Yoichi Shibuya)]、並びに歌詞と訳詞 [SIDE 1 - 1. 2. SIDE 2 - 1. 3. :山口麻記 (Maki Yamaguchi)、SIDE 2 - 2:山本安見 (Yasumi Yamaguchi)] が掲載されている。
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