2015.01.30.10.44

Duchess

おんなは退屈している。

かねもあれば美貌もある。親ゆずりの資産ではたらく必要もない。

いきたいところへでむき、ほしいものをてにいれればいい。彼女のてにしているもの、それですべてが解決だ。

もちろん、もてた。おのれの欲望のもとめるがままに恋をした。かずかぎりないおとことかずかぎりないおんなと。
いきずりの恋、複数との恋、おのれのいのちをあやぶむこともこころみた。

それでもおんなは退屈している。
まえの段落が過去形でかたられていることがその理由だ。

それは老いなのか。

ほしいものはなんでもてにはいる。だが、それはいつも、むこうからさっていく。おとこもおんなも。
よくのすくないひとたち。わかいころ、おんなはそうやってさるものを批判した。
ほしいものがあればいくらでもあたえるのに。あなたはもう、それで満足なの、と。

だが、いま、おんなは充分に承知だ。
退屈しているのはわたしではない。
わたしといるのが退屈なのだ、と。

[the text inspired from the song "Duchess" from the album "The Raven" by The Stranglers]


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